『サバイバル時代の海外旅行術』がおもしろい

たまたま書店で見つけた本だが、読んでいるうちに日本を飛び出してみたくなるような、元気になる本だった。

サバイバル時代の海外旅行術 (光文社新書)

サバイバル時代の海外旅行術 (光文社新書)

序章 海外旅行後進国としての日本
第1章 海外と日本の旅行ガイド事情
第2章 21世紀のニュー・トラベルスタイル
第3章 CIAのサイトから情報収集は始まる
第4章 旅のナビゲーターとしての携帯電話
第5章 旅の達人の七つ道具とパッキング術
あとがき

以下、いくつかピックアップし、URLリンクと感想を加えて紹介する。

日本の"使えない"旅行ガイド

今年2月のグアム旅行に行く際も、特に疑問を感じることなく日本のガイドブックを買っていたが*1、著者は日本のガイドブックは使えないとバッサリ。海外で売られている『Lonely Planet』や『Top 10 Travel Guide』などを紹介している。海外の海外旅行ガイドなんて読もうとも思ったことがなかったので、一度読んでみたいと思う。洋書を取り扱っている書店で探すか、Amazonで注文かな。

Lonely Planet
http://www.lonelyplanet.com/

Top 10 Travel Guide
http://www.dorlingkindersley-uk.co.uk/static/html/uk/series/top10_index.html

「ハブ&スポーク」モデルの旅行

「ハブ&スポーク」とは、ちょうど自転車の車輪のように、ハブ(拠点となる都市の空港)から目的地まで放射状にエアラインであるスポークが広がっているイメージです。
 …
航空会社が集結するハブ機能を持つ都市まで荷物を全て持っていき、そこで空港や駅、もしくはホテルなどに荷物を預け、その後は手荷物だけで旅行するというスタイルが主流になっています。

近年はLCC(Low Cost Carrier、格安航空会社)が台頭し、海外ではこれを利用する旅行モデルが主流らしい。著書で紹介されているサイト(Skyscanner)を見てみたが、例えばロンドン−バルセロナは時期によっては13000円弱で行くことができる(2010年1月の場合)。13000円って、東京−新大阪と変わらない金額である。このような事実は知るよしもなかったので、今では海外に行きたいと思う動機付けになっている。

Skyscanner
http://www.skyscanner.jp/

旅の情報収集、そして、あなただけの"10のやりたいこと"

情報収集に役立つサイトを紹介。いきなりCIAのサイトが出ているのは驚き。他にも日没時間のチェックなど、役立つ情報が多かった(冬にイギリスに行こうと思っていたが、日没が16時前と知って、ちょっと考え直そうと思った)。

CIA
https://www.cia.gov/

time and date.com
http://www.timeanddate.com/

そして情報収集をした後に、自分のだけの"やりたいこと"を書き出すことを勧めている。著者はやりたいことを書き出すことは、自分と向き合うチャンスであると主張する。ガイドにそった旅行ではなく、自分は何がしたいのかを考えるということは、自分も含め、日本人にとって必要なのかもなーと思う。

海外旅行の必需品、iPhone

みんな大好き(?)iPhoneがここでも紹介されていた。国内旅行でもGPSやカメラがついていて非常に便利なのは実感しているから、海外旅行でも非常に有効なのは想像できる。ただし日本のiPhoneをそのまま持って行って現地のSIMカードを刺しても使えない(いわゆるSIMロック)ので、著者は香港でSIMフリー版iPhoneを買い、各国のプリペイドSIMカードを使うことを勧めている。
著書には各国のプリペイドSIMカードのリストも紹介されており、非常に参考になった。海外旅行に行く際の参考にしたい。ま、そのためにはSIMフリーのiPhoneが必要だけど…。

最後に

本の主題とはちょっと離れるけど、日本の「ガラパゴス化」している部分はこんなところ(旅行)にもあるのだなーと思った。日本には世界に遅れをとっているところ、また先に進んでいるところがいろいろな分野であるのだと思うが、そういった部分を知るためにも、日本を飛び出して日本を見つめる必要があると思う。そんなことに気づかせてくれた著者に感謝!

サバイバル時代の海外旅行術 (光文社新書)

サバイバル時代の海外旅行術 (光文社新書)

*1:http://d.hatena.ne.jp/fujitakastyle/20090202/1233503310